26/100 「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」

 静かなる有事,人口減少についてこの本の著者,河合さんはこう述べていました.人口減少は静かにしかし着実に進んでいる問題です.どうして日本の人々がもっと危機感を持って対応できないかというとこのようなことも述べていました.「昨日と今日の違いを指摘しろ,このように言われても多くの人は答えられない.人口減少も同じだ.」確かにと思わず膝を打ちました.確かにみんな知ってはいるし,まずいこともわかってはいる.だけど何もしていない.それは実感がないから.この本はそんな実感のないすべての日本人に向けた本です.

 この本の注目すべき点は,データですべてを語っているところです.今までのデータをまとめ今後どうなるかを予測する,この論法の説得力は半端じゃありませんでした.私たちも12月に町おこしの成果報告のプレゼンをしますがデータで語るというのは確実にしなければならないと思いました.そして何となくわかっているというのを確実にわかっているというようにデータでできると感じました.最近お年寄り増えたよねー,と感じているままでは具体的な対策にまでは落とし込めません.最近何パーセントの高齢者層が増え,その結果どんな問題が起こりそうなのか,ここまでわかって初めて取り組むべき方法が分かってきます.何となくでは課題にマッチした解決策を考えることは不可能です.まずはデータから探ってみる,それが重要です.