25/100 「ごめんなさい,もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら,不便を取り入れてみてはどうですか?」~不便益という発想

  不便益,なんとも聞きなじみのない言葉です.これは不便を取り入れることで逆に生活がよくなるということを表した言葉です.便利=楽,不便=楽でない,この発想は無理があります.便利というのは労力が少ないことを指す言葉で(例えば機械化など)絶対的によくなる,楽になることを指す言葉ではありません.例で上がっていたのは,富士山エレベーターでした.もし仮に富士山エレベーターなるものが作られたとして,果たしてそれは人気になるのでしょうか?違うでしょう.富士山に自分で苦労をして登り,山頂の景色を見るのがいいのであって,苦労せずに見る山頂の景色はインターネットで見る画像と一体いくらだけ違うのでしょうか?このように人は便利だからいいというものではなく,不便の中に楽しさを見出している側面もあります.

 不便益の中には自分に能動的工夫の余地が大きいことなどの要素もあります.僕はこれを町おこし,特に山奥の集落に生かせないかと思いました.山奥の集落は決して住みやすいとは言えません.歩いてコンビニなどには行けませんし,雪もたくさん降りますし,山の手入れなどもしないとすぐに荒れてしまいます.しかし.山の手入れやスーパーまでの遠さ,丘陵の土地柄など不便さによって工夫や楽しさ,または病気の予防などにつながるのではないかということです.山の手入れは足腰の強化や,手入れで使ったものをそのまま暖炉などで使えたりします.スーパーが遠いので自分で必要なものを作るようになるかもしれません.丘陵地は人々の運動不足解消になるかもしれません.一見,不便なことですが,とらえ方を変えればいい方にできる,自分たちで利用できる余地が残されていると感じています.「不便を益に」限界集落のテーマになるかもしれません.


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